とある古参ブロガーの本名について

今さらかもしれないが、とある古参アルファブロガーの本名を知ってしまった。
特別なことをしたわけではない。
ただ、検索しただけだ。
Googleサジェスト機能のせいで、知りたくないことを知ってしまった。

いつものようにネットを見ていて、川上量生氏の対談記事、
ドコモがアップルになれなかった理由とは――iモード開発の舞台裏が語られる「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!」第14回は,絵文字の生みの親・バンダイナムコゲームスの栗田穣崇氏がゲスト - 4Gamer.net
を読んでいた。
それが非常におもしろかったので、はてなブックマークを見たら、有名な古参アルファブロガーがブクマを付けていた。

そのときふと、氏がかつてiモード関係の仕事をしていたかもしれないと思い、検索してみたくなったのだ。
氏は新しいウェブサービスやネットトレンドに詳しいし、通信業界にも一家言ある。
とくに深く考えず、検索ツールバーにアカウント名を入れてみた。
そのときGoogleサジェストは「本名」という候補を示した。

まさか検索してもわかるとは思っていなかった。
氏のブログはおそらく8年以上前から読んでいるし、本名が暴露されていたらどこかで気づいていたはずだ。
ところが氏の本名はひっそりと増田で暴露されていた。
あと2ちゃんねるブコメでしつこく粘着されていた。
検索するだけ無駄だろうと思ったが、5分と経たず経歴から顔写真まで見ることができた。
詳しいプロフィール、過去のホームページ、過去の書籍、顔写真のあるFacebookページまでたどりついた。
ひさしぶりに夢中になってググってしまった。

それまで、なんとなく元エンジニアで、病気か家族のことで事情があって仕事を続けられなくなったのだろうと想像していた。
英語が堪能でもあるし、技術翻訳とかそういう仕事をしているのだろうと思っていた。
しかし、実態はテクニカルライターだった。
驚いたことに、大手ネットメディアにも連載を持っていて、今でも読むことができる。
なぜ今まで話題にならなかったのかわからないが、その文章がみごとにブログのままの翁節。
知り合いの黒歴史を見つけたような感じがして、思わず笑ってしまった。
不思議なことに、だれもブコメで指摘していない。
ブックマークしようかと思ったが、無粋だと思ってやめた。

どうも本名を知っていた人は多いようなのだけれど、今まで話題にならなかったのは、いくつかの偶然の組み合わせだと思う。
一時期騒がれたきっこのブログなどに比べると、影響力は少ない。
アンチも信者も多いわけではなく、そこまで本名を知りたい対象ではない。
最大の要因は、ライターとしてのキャリアが期待はずれなことだろう。
ブロガーとしての実績に比べると、その正体のほうが残念に感じてしまう。
大手ネットメディアでの連載も、大してブクマも付いておらず話題にならなかったようだ。
ほとんどすべてのエントリーがホットエントリー化するアルファブロガーの姿と比べると、テクニカルライターの姿はあまりにも普通だ。
もし自分だったら、早々に過去のプロフィールを削除して、新しいアルファブロガーとしてのプロフィールを掲載するだろう。

もちろん表に出ていない本業があって、ライターは副業程度だったのかもしれない。
ただAmazonのリストを見ると、ライターとしてはイケダハヤト氏のほうが有望で立派な感じがする。
そういえば経歴を知ると、いろいろなことが腑に落ちる。
ツイッターなどでイケダハヤト氏を支持しているのは、同業のよしみだったのかなとか。
なぜココログのまま続けているのかと思ったら、かつてニフティのシスオペだったとか。
一つわからないのは、本名が暴露された件で切込隊長が絡んでいるようだ。
だったら少しは険悪になってもよさそうだが、どこかで和解したのだろうか?
それとも本名を暴露されても、腹を立てていないのだろうか?

だいたい物事が流動的な状況から収束に向かい、誰もが関心を払わなくなるころ、決まって登場する爺がいて、突発的な事件でも何がしかの教訓にまとめてしまうわけである。爺はまとめるために議論に参加するため、流動的な状況でははっきりと指し示さず、抽象的なことをいい、あとになって「ああ。爺は読み解いておったのだな」と思い返す人々があるものらしい。

日記の「読み逃げ」について、佐藤信正氏が一刀両断: やまもといちろうBLOG(ブログ)

経歴を知ると、そこまでひどい人生には見えない。
プライベートを出さないのは、なにか理由があるのかもしれないが、詳しいことまではわからない。
どちらにせよ知る人ぞ知る情報というのが、ひさびさにネット上で見つけられて楽しかった。
本当はもっとわかりやすく書きたいけど、そういうわけにはいかない。
これはおそらく、はてなの掟的な暗黙のルールというやつだ(笑)

だから、さっき調べたコメント一覧非表示機能を使って、念のためにこのエントリーのはてブを非表示にしておく。
すぐにこの機能が使えたので、はてなブログじゃなく、はてなダイアリーにしておいてよかったと初めて思った。