破産寸前の無職のブロガーについて

前回「ブログ収入を夢見るニートの無謀な挑戦について」では、ブログにしがみつくように更新する低所得のブロガーが増えていると書いたが、少し考えが変わってきた。
社会が貧困化したから低所得者のブログが増えたのではなく、ネットが普及したから低所得者もブログを書くようになっただけなのかもしれないと思うようになった。
よく、はてなユーザーは高学歴・高収入の集まりだと言われているが、はてなユーザーが貧しくなったのではなく、単に貧しいユーザーやニートはてなを使うようになったという側面もあるのだろう。
続きをどう書こうか迷っていたら一週間も経ってしまった。

kyoumoe氏の破滅に向かうツイートまとめ

前のエントリーでkyoumoe氏がリボ払いの請求書をブログに晒して話題になったことについて書いたが、ブログに更新があった。
どうやらカウントダウンが迫っているようだ。


債権回収会社です!

いつもニコニコあなたの隣に這い寄る混沌 - 今日も得る物なし

kyoumoe氏のTwitterアカウント名は「被告」になっているが、そろそろ債権者から訴えられそうなので「被告」にしたようだ。
まとめてしまうとあまりに身も蓋もないが先にまとめておくと、kyoumoe氏は実家暮らしの37歳無職で、クレジットカードの負債が100万円近くあり、昨年仕事を始めたものの辞めてしまい、仕事をしているふりをして図書館で時間をつぶし、金がないので昼食を抜いて、ブログやTwitterなどでカンパを募っている。
kyoumoe氏のブログ「今日も得る物なし」は、辛口のネット批評で人気があるが、月に数万円のアフィリエイト収入を得られるほどではない。

最近のツイートから、これまでの様子が伺える。

chuunenh's fotolife - 20140215024104
(携帯の請求書)

この調子で行くと、タイムリミットは今月末かせいぜい来月末だろう。
どの程度の雑所得があるのかわからないが、アフィリエイト収入とカンパだけでは、リボ払いの利子を支払うのも難しい状況にある。
実家住まいだと自己破産を避けて親から借りるか、債務整理をする人が多いのだろうと思うが、何らかの決断が迫られている。
家族との修羅場になるのか、改心して仕事するのか、あるいは逃避して放浪するのか、そのくらいしか選択肢はない。
どう転んでも最後通告はすぐそこまで迫っている。

クレイジーワークス版「金くれ」

kyoumoe氏はクレイジーワークスの村上総裁が作ったサイト「FreeStarter」で、5千円ほどのカンパを得ている。

FreeStarter |生活したい
http://crazyworks.jp/freestarter/?m=m_detail&id=7f5589a260753e4386c88c9fcd497cd3
chuunenh's fotolife - 20140215024105

このサイトは「手数料無料で審査無しで完全放置のクラウドファウンディング!」という趣旨のネット乞食サイトらしい。
サラ金ブラックリストな人のパチンコ代でも、 なんでもファンディングしてください」と書かれている。
chuunenh's fotolife - 20140215024106

はてなブックマークのコメントには、肯定的な声もある。

junmk2 junmk2 イケてる版「金くれ」

phimcall phimcall 金くれ 2.0 だ…

grshb grshb これ面白そうだからストレート乞食しようと思ったけど本名出るの恥ずい

現在の獲得額1位は「プログラミングを始めるためにMacが欲しいです。」の満額10万円、そして2位は運営者である村上福之氏の投稿「実家に帰る新幹線代が欲しいx!」で12,400円、3位がkyoumoe氏の5,332円で、4位は「「学費支援」革鞄,レザークラフト」の2,160円。
これ以外は1000円前後が2〜3件あるだけで、ほとんどは0円だった。
5千円集まっているのは上出来で、目標額である20万円に到達することは難しいだろう。

あとできることといえば、今すぐ仕事を探すか、有料メルマガを始めるくらいだろうか。
しかし借金によるストレスのせいなのか、人生の先行きが見えないせいなのか、判断力も行動力も失っているように見える。
この1カ月の動向を見るかぎり、急に前向きになって新しいことをするのは難しい。

こうした状況にも関わらず、kyoumoe氏は先月から別のブログに小説を執筆している。
URLをツイートしているので本人であることは間違いない。

安いプライドや今までの失敗、人間関係の過ち、弱かった自分、醜い自分から目を逸らしてとりあえず生きていこうという打算の元に新しい自分を見出そうとしているだけだ。

当然そんな打算はすぐに崩れ、投げ捨てたはずの自分の亡霊に追い続けられることになる。

亡霊から逃げ続けるために虚飾の自分を演じ続け、踊り、舞い、そうして死ぬまで自分を、他人を騙しながら生きていく。


自己啓発セミナーに行く人について書いているが、現実から目を背けようとしているのは自身の姿そのものだ。
現実に目を向ければ、図書館に行くのではなく、なんとかして仕事を探さなければならない。
あるいは有料メルマガを出して、この小説の続きや今まで借金を重ねていった経過を書けば、カンパ込みで購読してもらえるかもしれない。
はてな村は高収入ユーザーが多いので、多少高くても購読してもらえるのではないかと思うのだが難しいだろうか。
少なくとも有料メルマガ好きのウォッチャーが何人かは購読すると思う。
それをしたところで、今月末の期限が数カ月先送りされるだけではあるが。

Twitterに「本名顔出しで身を切り崩して生きていくのもいいのかもなどと考えている」と書いているが、無職のおっさんが顔出ししても注目を集めるのは難しい。
kyoumoe氏はネットワーカーの知り合いも多いようなので、なにか良いアイデアがあれば、早めに伝えたほうがいいと思う。